2022-23冬に燃やす薪について

「(ぶどうの木)ハチの越冬」・「トチノキ入手・ナツツバキ」・「栗の木」や「桜の木」が約2年の乾燥を経て使い始めた。「栗の木・ぶどうの木」は燃え難い時があり、焚き付け用の薪を追加して何とか燃やしている。「栗の木」はこれからも入手予定なので、より快適に燃やせるヒントがないかなぁと燃える状況を比較してみた。

各薪を電動薪割り機で目安は半分に割り破断面の含水率を測定する
左手前:ブドウの木、左奥:栗の木  右手前:ナツツバキ、右奥:トチノキ
割って含水率を測定した物。左がブドウの木、右がクリの木

各薪5本の含水率測定結果(測定方法はこちらを参照)

Noトチノキナツツバキブドウの木クリの木
120%20%14%20%
220%16%20%20%
318%15%20%20%
420%11%20%20%
521%11%20%20%
含水率は20%が多かった

上記含水率の薪を下記の目安で薪ストーブに投入して燃え方を記録した。10秒毎に撮影を行いタイムラプスにした。
 ・熾火(おきび)の状態
 ・炉内の温度は天板に添えつけた温度計で適温の下限値ぐらい

ちなみに木の燃焼過程を調べると
 ・薪を熱源(例えば熾火)に投入すると薪内部の水分が蒸発する(温度100度)
    ↓
 ・表面の変色が始まる(温度150度)
    ↓
 ・木材の成分が熱分解されガスが出始める(温度200度)
  不燃性ガス:二酸化炭素・水蒸気
  可燃性ガス:メタン・エタン・水素など
 ・木の表面は炭化状態(黒色)に変化する
    ↓
 ・熱分解が進み可燃性ガス増加に伴い引火し煙が出る(温度250度)
    ↓
 ・割れが始まり可燃性ガスが噴出し材内部が炭化し始める(温度300度)
    ↓
 ・煙が出ない赤熱燃焼(熾火や炭をおこしたような状態)となる(温度500度)
これをイメージしてタイムラプスを確認すると変化がわかりやすくなった

ナツツバキ 炎が見えていた時間:28分
トチノキ 炎が見えていた時間23分(薪のサイズが小さめ)
ぶどうの木 炎が見えていた時間38分(薪のサイズが大きめ) 最初の燃え方がゆっくり
栗の木 炎が見えていた時間34分

どの薪も遜色なく燃えてしまった。以外だ。ふ〜んとうい感じ?
含水率を測定するため半分に割った薪は、本来使用する薪のサイズからは小さくなった。燃え難い時がある事を考慮すると、この含水率で「栗の木」の適当な小口サイズは、1辺が約5cm(断面積で25cm2)の四角形ぐらいかなと考える。(小口:木材を繊維方向にちょっくに切った時の断面 チェンソーで玉切りした切断面)

小口サイズ1辺が約5cm(断面積で25cm2)の位置付けは、1年前に測定した含水率と小口の面積で見ると一番小さい部類になる。(焚き付け用はさらに小さい。)

小口サイズ25cm2は一番小さい部類になる。(凡例の上段・中段・下段は薪を積んだ位置を示す)

現在進めている「栗の木」の薪作りは、薪のサイズを大・中・小の3種類にして、大は少なめ・中(小口サイズ25cm2)を新たに作る・小(焚き付け用)も量を増やす事とした。

薪が燃えるために必要な条件と燃えにくい場合の対応(カッコ内)整理と仮定
 ・熱 → 熱量不足(体積が小さい焚き付け用の薪を投入して燃やす) 
 ・空気(酸素)→ 供給量が不足(ストーブの供給量MAXで使用) 
 ・熱分解による可燃性ガス(温度250度以上)→ 可燃性ガスの噴出が続かない
    → 薪が温まらない or 温度低い → 熱量不足(体積が小さい焚き付け用の薪を投入して燃やす) or 薪内部の水分が蒸発しない?
 ・乾燥した薪 → ストーブに投入後の薪内部の水分が蒸発しない?

ダラダラとまとまりがなく記してしまった。「栗の木」を燃やす場合は、他の樹木より小口サイズを小さくする(薪の体積を小さくする)事で熾火などの熱で薪本体が温まりやすく、燃焼過程が進むか?又、乾燥しやすくなり含水率も下がる傾向になるのかもしれない。見識がない中で考えても堂々巡りしそうなのでこの辺で終わり。

(2023年1月28日追記)
気になっていたので、もう一度「栗の木」を燃やしてみた。小口形状はおうぎ形で直径12cmぐらいを4分割したイメージで、面積は約28cm2ぐらいのサイズを用意した。

含水率は11%〜20%
1回目:3本 / 2回目:3本 / 3回目:2本 / 4回目:1本を連続(約2時間以上)で燃やした。

問題なく燃えたのでこれでスッキリして、薪のサイズに注意しながら薪作りを進める事ができる。