GPアンテナは故障? そして端部給電アンテナ作り
CP-6(第一電波工業株式会社製 3.5/7/14/21/28/50MHzの6バンド用グランドプレーンアンテナ)のSWRを測定したら、21、50MHz以外は共振周波数がバンド内にあらず。又、FT8で使う周波数21.074MHzのSWRが3以上と高い。共振周波数を200KHzほど下げる調整を行うためアンテナを降ろし、バラシ(清掃)、再組みを行った。その時気づいたのは
・給電部コネクター周辺は水が侵入した痕跡
・給電部上部のアルミパイプ内に水が溜まっていた。(写真の左ほうこうにアルミパイプが続いている。)
再組して設置した状態
唯一21MHzはラジアルのエレメント長を調整すれば共振周波数も変化が見られたものの、最低値が1.5と使用できるバンド幅が狭い。これでは、FT8とSSBの両立が困難な結果となった。(50MHzもSWRが2以上になりダメだこりゃ。)
う〜んここまでくるとGPアンテナに見切りをつけ、マルチバンドで短縮コイルが無いアンテナがいいなと探していたら「マルチバンドの端部給電アンテナの製作と実際の運用結果」という情報を見つけ(後日2018年5月号 CQ誌のP106~P111に掲載されていたことを知る。)、確認したところニーズに合う事がわかった。見よう見まねで7/14/21/28MHzバンド用で作ることにした。(呼称:End Fed Half Waves Antenna 、日本語で端部給電半波長アン テナとのこと。資料では EFHWsと表記されていた。)
エナメル線を巻いた広帯域トランス(左)と同軸ケーブルを巻いたコモンモードチョーク(右)
(トロイダルコアはFT114-43)
給電部の高さ6m位、伸縮ポールの高さ8m位の仮設置でSWRを確認した。(少々逆V)
仮設置で測定したSWRの結果は、7/14/21MHzは1.5以下、28-28.4MHzで2を下回った
(給電部から10mの同軸ケーブルを介して測定(機材はMFJとNanoVNA))
しかし、約20mのエレメントをストレートで設置できるスペースがない。(今回はお隣の空き地にはみ出した状態で設置した)我が家の土地に設置しようとするとエレメントを上から見て「への字」に曲げないと収まらない。「への字」に曲げたら放射パターンはどうなるの?それを想定して設置を考えねば。50MHzのアンテナも単独で考えねば。
その後(2022年12月25日追記)
への字を諦め、「逆L型」と「傾斜山型」で仮設置を行いSWR測定を行う。結果は住宅地なので周りから見たアンテナの感じと7MHzのSWR値から「傾斜山型」にする事となった。
参考にさせて頂いたページ
・「半波長 端部給電アンテナhttp://www.jh3fja.com/ease2/antsim/doing/40m_endfed/40m_endfed.htm」
SWRとリアクタンス測定結果(Nano VNA)
少々逆V(22.11.8 2F手すり起点)より共振周波数は上ったが、7.5MHzでSWR:1.1以下、リアクタンス:0.2Ωと期待できる値が決め手となった。
その後(2023年1月7日追記)
その前に、見よう見まねのDIYでもインピーダンス変換と広帯域で使えるのは?少しネット(他力本願)で調べてみた。(資料を見ればフムフムと理解できる方が羨ましい。)
・単巻変圧器(オートトランス)の1次側の巻き数が少ない設定でインピーダンス変換
・100pFが広帯域で利用できるようにしているとのこと
参考にさせていただいたページ
・「マルチバンドEFHW「Bagworm-EFHW」の製作
https://jl1nie.hatenablog.com/entry/2018/12/31/030606」
・「【単巻変圧器とは?】複巻変圧器との違いや特徴について!
https://detail-infomation.com/auto-transformer/」
その後(2023年1月15日追記)傾斜山型で本設置の結果
中央は屋根の部材からL型のステー(木製)に滑車を付けエレメントを折り返した。(写真は下から見た状態)エレメント端部側はタープ用の約2mアルミポール、給電部は4m伸縮アルミポール。SWRは7MHzが更に良好な結果となった。残りはどこまで電波が飛んでくれるか?そして、21MHzの共振周波数が20.8MHz前後なので使用する周波数帯にずらせないか?